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IDマガジン第26号 (2010/2/4発行)


[026-05] 【データを見る】ICT 準備度の国際比較ランキング

日本はインターネットユーザ数と普及率はアジア2位である一方で、ICT準備度について発表されてきた国際ランキングでは、シンガポール・台湾・香港・韓国に比べて遅れていることが指摘されてきた。

●Internet Worlds Stats によれば、2009年現在のアジアのインターネット利用者は世界の42.2%を占めている(人口比は56.3%)。そのうちのほぼ半数(48.2%)は中国であり、日本はアジア第2位のユーザ数を有している。日本は普及率でも韓国(77.3%)に続くアジア2位(74.0%)である。

●国際電気通信連合(ITU)の統計(Digital Opportunity Index)によれば、日本は世界1位の韓国に続いてインターネット接続度世界2 位と高く評価されている。
http://www.itu.int/ITU-D/ict/doi/

●一方、関係者にショックを与えた国際ランキング「eラーニング準備度」ではわが国は世界23位だった(2003年)。同ランキングでは、韓国がアジアトップの第5位、シンガポールが第6位、台湾が16位、香港が19位であり、マレーシアは日本に差し迫る25 位と評価されていた(このランキング発表は2003 年を最後に中断している)。
https://www-04.ibm.com/jct03001c/services/learning/solution
s/pdfs/eiu_e-learning_readiness_rankings.pdf

●最新の「e準備度」ランキング(2009年度)では、日本は世界22位であり、アジアをリードするシンガポール(世界7位)、香港(8位)、台湾(16位)、韓国(19位)から出遅れていると評価された。
http://www-935.ibm.com/services/us/gbs/bus/pdf/e-eadiness_rankings_june_2009_final_web.pdf

●世界経済フォーラム(WEF)が発表している最新の指標「ネットワーク準備度」(2008-2009)によれば、シンガポール(第4位)を筆頭にアジア太平洋地域の6カ国が世界のトップ20入りを果たしている。上位から韓国(11位)、香港(12位)、台湾(13位)、オーストラリア(14位)、そして日本(17位)である。
http://www.weforum.org/pdf/gitr/2009/gitr09fullreport.pdf

世界経済フォーラムの報告書からは、アジアのICT 先進国が国策として取り組んできた成果としてランキングが上位になったことに比べ、日本ではビジネス面では先行しているものの規制・行政・インフラ面での問題が顕著であると指摘された。

2009 年はICT教育利用の転機であった。新「情報教育に関する手引き」(増補版)の公表、「学校ICT 環境整備事業(スクール・ニューディール)の補正予算獲得と政権交代による凍結、そして「メディア教育開発センター」の独立行政法人の整理に伴う放送大学ICT 活用・遠隔教育センターとしての改組。たまには国際ランキングなどを見ながら、わが国の将来の行く末を考えてみることも必要ではないだろうか。

さらに知りたい方は次の文献をどうぞ:
鈴木克明(2010)「ICT準備度の国際比較ランキングから見えること」平成21年度日本教育メディア学会第2回研究会@金沢星陵大学
http://www2.gsis.kumamoto-u.ac.jp/~idportal/wp-content/uploads/b00130jaems.pdf

鈴木克明(2009)「日本のeラーニングの過去・現在・未来
Brain Korea 21 International Seminar報告」第36回ランチョンセミナー、熊本大学eラーニング推進機構
http://cvs.ield.kumamoto-u.ac.jp/wpk/?p=524


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