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IDマガジン第39号 (2011/9/12発行)


[039-05] ICoME2011参加報告

2011年8月26日から28日にかけて、ICoME2011(International Conference for Media in Education)が開催されました。
ICoMEは2003年より日本教育メディア学会とKorean Association for Educational Information and Media (KAEIM)とで協同主催される日韓合同研究会です。今年度からはChinese Association of Educational Technology(CAET)も加わり、日中韓を中心とした国際学会へと発展しつつあります。
今年度の会場は韓国ソウル市。1398年創立、韓国最古の大学と言われる成均館大学校にて行われました。

今学会のテーマは”Use it, experience it, and get inspired”で、
筆者はこのテーマの通り、今回初めて口頭発表を経験しそこから非常に刺激を得ました。
そしてまだ参加されたことのない方々(主に学生の皆様)にも参加をお勧めしたいと強く感じました。

本来であれば研究動向や内容について報告させて頂くところですが、英語に自信がなく間違った内容をお伝えしてしまうおそれもあるため、
主に参加時の体験・気持ちの変容を内省ブログ風に報告させて頂きます。

尚、研究発表内容については以下のリンクをご参照ください。

公式ページ
http://www.kaeim.or.kr/2011_icome/index.html

各発表の原稿はこちらからダウンロードできます
http://www.kaeim.or.kr/bbs/board.php?bo_table=2011icome

——–

英語アレルギーのある私は国際学会で発表など検討すらしていなかったのだが、「締切今日だけど、どう?」という先生からのメールに誘われるがまま、軽い気持ちでエントリーした(その後激しく後悔することになる)。
私は「カジュアルラーナー(気軽な気持ちで学ぶ学習者)」の動機づけを中心に研究を進めており、開発中のeラーニングツールについて発表することにした。
口頭発表デビュー戦である。

韓国は初めてではない。以前観光や出張などで訪れた際のイメージは「日本語が通じる近場の海外」。
しかし会場に足を踏み入れると雰囲気は一変する。
そこでは全てが英語で行われていた。

英語から十年近く離れていた私はちょっとした応答もできず、先生の後ろでただニヤニヤとはにかむばかりであった。
顔はニヤニヤ、心の中は氷雨である。

次々に進められるプログラム。
刻々と迫る自分の順番。

帰りたい。

それでもどうにか発表を終えると心に余裕が生まれ、他の研究者の発表を聴けるようになった。
聴いているうちにある事に気づいた。
当然のことであるが、そこには英語のネイティブスピーカーは誰もいないのだ。

どこか母国語による干渉を受けた英語も多いが、平易な英語を使っていることもあり思ったよりは聞き取れる。それに自分の研究分野と関連のあることなので言わんとしていることが推測できるし聞きたいと思える。
そして聴衆も皆注意深く発表を聞き、白熱した質疑応答が行われている。

私が参加したトラックでは「自律学習支援」や「協働学習支援」などに関する発表が多かった。
「学習者主体の学び」をデザインする内容が続き共感を覚えた。
国は違えど、教育者の悩みや考えていることには共通点が多く親近感が湧く。

「参加したい。」

発表は無事終えることが出来たが、質問に対して上手に答えることが出来なかった。
自分の研究意図をもっと説明したい。他の発表者の研究について更に詳しく聞きたい。
茶菓を片手に談笑する人々を眺めながら、必ずリベンジすることを誓った。

———

ICoMEは国際学会とはいえ、参加国が同じアジアの国々のみであり、アットホームで比較的参加しやすい雰囲気があります。
若い研究者を育てようとやさしく接してくださる先生方が多くいらっしゃり、すれ違いざまに温かい言葉をかけてくださったり、助言をくださったりしました。
真剣に研究内容を聴いてもらえる機会は貴重であり、いただけた助言は宝物です。

そして、何よりもこの「参加したい」という気持ちが得られたことは研究を続ける意欲を喚起してくれました。
訪韓前は申し込んだことを後悔したのですが、今では参加してみて良かったと心から思います。
来年度は中国北京にて開催されるとのこと、まだ発表経験がない学生の皆様にも是非参加をご検討いただきたいと思います。

最後に、何度も挫折しかけた私を励ましアドバイスし練習に付き合ってくださった諸先生方に深くお礼を申し上げます。


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