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[048-04]【キャリアレポート】熊本大学大学院 教授システム学専攻4期修了生 大石奨さんへのインタビュー

熊本大学 教授システム学専攻修了生の高橋です。修了生の近状報告をするこのコーナーでは、修了生のみなさんの活動やお仕事についてインタビューしたものをお届けします。
今回は、GSIS4期修了生で、東海地方の消防本部で働く現役の消防士であり、救急救命士の資格も持つ大石奨さんの登場です!

■大石さんのキャリアについて教えてください。
2000年から消防署にて警防・救急・予防の業務を遂行している。救急救命士の資格を持つためOJTやOffJTを任されることもあるが、学習構築のための最良の手段を見出せず手探りの日々が続いた。2002年には、救急対応シミュレーション「ICLS(Immediate Cardiac Life Support)コース」へ参加を始めたが、このコースで共に活動する仲間が鈴木克明先生と出逢い紹介されたことがGSISを受験しようと思い立った動機である。
修了後には、職場にてIDの活用例としてディック&ケリーのIDプロセスモデルに基づき、消防車から放水するための操作方法を習得する教材を作成し部内教育を実施している。また、ICLSコースへの参加も続け、2012年12月と2013年7月には『日本救急医学会認定ICLS指導者養成ワークショップ』を主催した。開催に当たり、既存のカリキュラムをIDの学習理論にて再構築を試みた。特に配慮した点は学習目標の明確化であり、だれからも成果が見えるような学習方略の重要性を訴えることを重視した。他に、実際のコースにて受講者のやる気を引き出す理論としてARCSモデルを紹介し、A・R・C・Sの各項目について考えるセッションを行った。WS受講後の感想は「今後は受講者目線の重要性を常に意識したいこと」「伝える技術の難しさを実感したがいくつかヒントがあったので次に生かせるようにしたい」などの反響を得ることができた。

■GSISで学んだことは、現在、役に立っていますか?
充分過ぎるほど役に立っています。現在の私の人生はGSISがあったから成り立っていると考えています。時が経過するとともに、GSISで学ぶことができて良かったと身に染みて思います。その理由として、先述した『日本救急医学会認定ICLS指導者養成ワークショップ』のカリキュラムを自ら構成し開催できたことがあります。私の構築したコースが学会認定され、実施されることはインストラクショナルデザイナーとして感無量です。しかしながら、開催できたことに満足するのではなく学習者中心の成果が出るようPDS(Plan-Do-See)サイクルにて改善を図り、より良いものとするためIDを生かしていきます。

■現在興味があること(これから学んでみたいこと、やってみたいこと)を教えてください。特にGSISの先生方・在校生・修了生と一緒に取り組めそうなことがあればお願いします。
私がIDの道に入るきっかけとなったのは、仕事以外での活動でした。しかし、あらゆる分野においてIDを活用すべき場面は多数存在していると気づかされました。現状を分析することで、成功していることをIDにて説明し、不成功のことをIDにて補強して有効性を明らかにしていきたいと考えています。小さなことからコツコツと実践してIDを広めていきたいです。職務の関係上、私を応援してくださる方には医療者が多いため、他分野の方ともコラボレーションすることができれば新たな視界が開けると思います。GSISに関係する全員が一丸となった結果として、全体が『学ぶ社会』に変革してくれることが私の願いです。入学試験の際に、鈴木先生から「パイオニアになりたいの?」と問われ「はい!」と回答したことを胸に秘め、これからも精進していきます。

消防士・救急救命士という本業に加え、インストラクターとしても幅広く活動されている大石さん。ぜひ、他分野の方とのコラボレーションを実現し、ますますIDを広めていただきたいです。

文中に出てき日本救急医学会ICLS指導者養成ワークショップにご興味のある方は以下へどうぞ。
http://www.icls-web.com/workshop/workshop_outline.html

[熊本大学 教授システム学専攻 4期修了生 大石奨]
[インタビュー担当:教授システム学専攻 同窓会事務局長(2期修了生) 高橋暁子]


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