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論文(博士論文) [2011年度] に属する文献一覧 (2件)

  • リンク 天木(高橋)暁子(2012)「学習課題分析に基づく自己主導的な学習を支援するeラーニングシステムモジュールの開発研究」『熊本大学大学院 社会文化科学研究科 教授システム学専攻 2011年度提出博士論文』▼
     本研究 は, 自己主導学習スキルの獲得の基盤となる,自己主導的な学習の支援を可能と する統合的な e ラーニング環境の構築を 目指した研究である. 自己主導学習スキル とは, 学習内容の選択,学習方法の選択,進捗管理(自己評価)といった スキルである. 自己主 導学習スキル は,自己主導的な学習環境で学習を継続することでこそ向上すると考えられ る.そこで, インストラクショナルデザインにおける学習者制御の知見を踏まえて,「学習 者に選択権をゆだね,システムからは選択の際のアドバイスを与えることにとどめる」 こ とが可能な 自己主導的な 学習環境を実現するために ,学習課題分析に基づく 3 つ の ツール の開発と有用性の検証を行った. なお, 3 つの ツール は 最終的にあらゆる LMS ( Learning Management System ) で動作することを目指して , モジュール として開発した . 1 つめのツールは, 学習者対象の学習内容選択支援ツール LCM ( Learner's Controlling Map ) である. LCM は ,自己主導 的な 学習を支援する学習課題構造の表示と進捗状況の可 視化,ならびにアドバイスの提供等の機能を LMS に 付加することができる . 学習課題構造 の表示とは,学習者に課題分析図を示すことで,学習項目間の関係性を直感的に把握させ ることを狙うものである. e ラーニングシステムにおいて, 系列化された目次が提示される 場合,どの学習項目から学習してもよい箇所があったとしても,直列に表示されるので学 習者にはわかりにくい.しかし LCM では項目が並列に表示されるので,どれを選択しても よいことが伝わりやすい. 進捗状況の可視化とは,学習項目を色分け表示することである. LCM 内の各学習項目は,小テストの成績と,学習課題構造に応じて 5 色で表示した . 進捗 状況が可視化されていないシステムに比べ, LCM の方が学習者は何がどこまでできている かを把握しやすいと考えられる. また,アドバイスの提供とは, 学習者が LCM 内 の アドバ イスボタンをクリックしたとき,学習順序のメッセージ を提示する機能である.ただしあ くまでアドバイスの提示にとどめたものであり ,学習者の進捗に合わせてシステムが自動 的にアドバイスを提示する機能は実装し てい ない .この ように, LCM は学習者が実際にど の項目を選択するかは強制しないが, 学習課題構造の表示と進捗状況の可視化の 2 つによ って,学習者自身による「 次に何を学ぶか(学習内容)」の選択を効果的に支援することを 目指した . さらに, ドラッグ操作で図の移動や拡大・縮小ができる機能などを付加し,操 作性にも配慮した. 学習 者は LCM の以上の機能を参考にし,最終的に自分が学びたいと思 う学習項目をクリックすることで,選択した学習項目の教材を表示する. 学習者による形成的評価の結果, 操作性に大きな問題がないことが分かり,常に課題分 析図が表示され,構造の上下関係を把握できること,色によって進捗状況が直観的に把握 できることに関して アンケートで有用性が確認できた. 以上から , LCM が持つ 学習課題構 造の表示と進捗状況の可視化 によって,学習項目の選択を効果的に 支援できていることが 示唆された. さらに 副次的な効果として,学習意欲の向上も示唆された 2 つめのツールは, LCM の追加機能として開発した 事前・事後テスト モジュールである. 事前・事後テストモジュール は , 学習課題構造 に基づいて出題制御をするネットワーク型 モデルの 適応型テスト である.ネットワーク型モデルの適応型テストの 能力推定における 予測効率の良さは先行研究で明らかであるため,本研究では能力 推定 よりも学習支援を主 目的とした.具体的には 学習開始時および終了時にテストを実施し, テスト後 のレビュー 画面で , フィードバックとして テストの 成績に応じて色分けされた LCM を 提示することで , 学習者自身が 「何ができて,何ができないか」 を把握 する 「 自己評価 」 の支援 を狙 った . 学習者による形成的評価の結果 , 学習前に評価をし, テスト後のレビュー画面で表示さ れる LCM によって学習者自身が修得箇所と未修得箇所を把握できるため, 効率よく学べる 点に関して学習者アンケートで有用性が確認できた. また, LCM によって学びたい学習項 目を素早く表示できる点も有用だと考えられていることがわかった. 3 つめのツールは, 教授者対象の 課題分析図作成 GUI ツール( LCM エディタ ) である. LCM エディタを用いれば, LMS 上で マウス操作によって 学習コースのセクション構造を 明らかにする課題分析図を作成でき, LCM ならびに事前・事後テストモジュール と連携す ることで学習者の自己主導的な学習を支援できる. なお, 本研究が対象とする教授者とは, 課題分析手法を知らないが,科目内容に関しては専門的知識を有する者である. よって本 研究では, このような科目内容の専門家が, LCM エディタを用いて LMS 上にある既存 の 学習 コースの適切な課題分析図を作成できることを目指した . そこで,課題分析図の作成 方法を知らない 教授者 のために, 作図中に表示される 自動メッセー ジ と,課題分析図の例 などを含んだ詳しい情報を提示する ヘルプボタン の 2 つのアドバイス機能を付加した. な お ,アドバイス機能において,どのようなタイミングで,どのような情報を提供するべき か,また利用者がどこでつまずくかについては,形成的評価の結果をふまえて考察するこ とと した . 形成的評価の結果,インターフェースの好みに個人差があるものの, 被験者 全員が短時 間で課題分析図を作成でき,操作性に大きな問題はないことが確認できた. さらに本研究 の対象者である科目内容の専門家が,事前に著者が用意した評価基準を満たす課題分析図 を作成したこと から, LCM エディタ を用いて適切な課題分析 図 を 作成できること を 確認で きた. よって, LCM エディタ を用いて作成した課題分析図を LCM ならびに事前・事後テ ストモジュール に適用させる ことで,学習者の自己主導的な学習を支援できると言える. また副次的効果として,教授者間で課題分析図を示しながら教授設計について議論するこ とで,既存の e ラーニングコースの改善に役立つことが示唆された. さらに 科目内容の専 門家にとっては, 学習項目間の上下関係よりも,最終的な学習目標の設定や,学習項目の 粒度の設定について支援を行うとより使いやすくなることが示唆された本研究で開発した以上のツールは,国内外で広く利用されている LMS である Moodle へ の実装を行なった.ツールの主要部分は Adobe Flash8 および Action Script2.0 で開発した. Moodle 以外の LMS に移植する際には, LMS 側の要件として, (1) 学習コース内でセクシ ョン構造を持つこと, (2) セクションごとの評価が可能であること, (3)API が利用できる, も しくは既存データベースの構造が明確でアクセス権限があること, (4) モジュールによる 機能拡張が設計されていることの 4 点が必要だと考えられる. (1) について は, Moodle の学 習コースは,セクションという単位で小分けにし, 1 つのセクション内にテキストや小テス トなどの複数コンテンツを保持することが可能であった.そのため,学習コース内の構造 関係を課題分析図で表現するということは,セクション間の構造関係を明確にすることを 意味する. よって, 学習コース内にセクション構造を持ってい ることが LMS 側の要件とな る . (2) につい ては, LCM は,各セクションに 1 つずつ配置した小テストモジュールを修得 状態判定に用いている. よって, LMS 側の要件として,セクションに関連付けた評価機能 を持っている必要がある. (3 ) について は, 成績情報などのデータを読み書きする必要があ るため, 既存のデータベース構造が公開で あるか , API が用意されていることが必要とな る. (4) については, モジュールやプラグインといった機能拡張が設計されていない場合, 本研究で開発したツール の実装は困難であることが予想される. 以上の要件を満たす LMS であれば, LMS の仕様に準じてデータ入出力スクリプト ( getStructInfo.php, setStructInfo.php, getNodeInfo.php, setNodeInfo.php ),およびブロ ックモジュール用プログラム( block_course_sections_struct.php, config_instance.html ) を修正することで 実装可能である . したがって,一般的な LMS のへの付加機能として自己 主導学習支援の機能を広く一般に供することが可能になったと考えられる. 以上から,次の 3 点について 自 己主導的な学習の支援を可能とする統合的な e ラーニン グ環境の構築 に貢献できたと考えている.  自己主導的な学習支援環境においては,学習者制御にもとづく e ラーニングシステ ムのアドバイス機能の一つとして,構造図つきの進捗 (成績) 表示機能が有用であ ることを 学習者による形成的評価で確認した .  学習者対象の 学習 支援ツールと連携した,教授者対象の課題分析図作成支援 GUI ツ ールも開発したことで, 教授者は 自己主導的な学習を狙った e ラーニングコースを 設計・ 開発 しやすくなった.  開発したすべてのツール は, LMS の拡張 モジュール として開発したため,現場です ぐに利用可能である
  • リンク 宮原俊之(2011)「高等教育機関におけるeラーニングを活用した教育活動のための効果的な支援組織体制に関する研究」『熊本大学大学院 社会文化科学研究科 教授システム学専攻 2010年度提出博士論文』▼
     現在,高等教育には「教育(活動)の多様化」に対応するために「教育改善(見直し) 」を 行うことが求められているが,その一つの方法として,eラーニングを活用した効果的な教育 活動の実施に期待が寄せられている。本研究では,eラーニングを活用した教育活動を実現す るために必要な支援組織体制モデルを提案し,実践場面での検証と事例分析をとおして,その 効果・有用性を検討した。その成果として,教育活動におけるeラーニングの効果的な活用の モデル化を目指した。 本論文は,7 章からなる。 第 1 章では,本研究の背景,目的,並びに研究方法について論じたほか,用語の定義を行っ た。文部科学省が多様なメディアの利用による授業実施を認めてから,高等教育におけるeラ ーニングの活用は確実に普及してきているが,それを効果的に活用できているという事例はほ とんど報告されていない。 その一方で, 文部科学省中央審議会は, たびたび高等教育機関に「教 育活動の多様化」への対応を求めており,この実現方法の一つとして,eラーニングは大きな 期待を背負っているが,現在のような危機感を感じている教員や興味のある教員の手探り状態 では,限界がある。そこで本研究では,この現状を打破するために,高等教育機関の構造的な 問題とeラーニング特有の問題を明らかにした上で,支援組織体制に着目し,どのような体制 を整備することで,高等教育機関においてeラーニングを活用した効果的な教育活動を行うこ とができるのかを明らかにすることを目的にした。研 究方法としては,まず,先行研究から高 等教育機関の構造問題とeラーニング特有の問題点, および, 海外事例について調査・整理し, 高等教育機関における効果的なeラーニングの活用には支援組織体制が重要であることを示 した。その上で,支援組織体制のモデルを提案し,3 度にわたる実証検証による評価や国内大 学事例との比較をとおして,提案モデルの有用性を示した。 第 2 章では, 先行研究レビューとして, 高等教育機関の構造問題, eラーニング特有の問題, 並びに海外事例の先行研究を調査した。その結果,高等教育機関にeラーニングによる教育が 定着しづらい原因の一つとして,大組織における経営や小組織における協調性など,高等教育 機関の構造的な問題があること,また,実践としてのeラーニングが定着するためには,組織 の人材構成や組織の意思決定過程などの再考が必要となることがわかった。そして,eラーニングを活用した教育活動(教育改革)を効果的に実施するためには,教育活動を構造化し専門 家の配置と役割の分担が重要であることも明らかとなった。ただ,現実的には,アメリカのよ うに大学におけるeラーニングを支える支援体制が確立され役割が明確になっている国とは 違い,日本の大学にはeラーニングに関する専門家の雇用実績が少なく,それが一部の教員の 負荷を高めることになり,活用を阻害していた。我が国の大学における e ラーニングの組織的 な支援体制の確立を目指した取り組みとしては,青山学院大学が発表したADDIEモデルに 準じた形で各フェーズに専門家を配置する「eラーニング専門家 5 職種」があり,この概要に ついても示した。 第 3 章では,第 2 章の最後に示した「e ラーニング専門家 5 職種」をより高等教育機関にお いてeラーニングを利用した教育活動を浸透させるための組織体制を提案するために,次の 5 つの点に着目した。(1)規模の拡大に対応するスケーラビリティの確保,(2)eラーニング専門 家に過重負荷をかけず,専門家が専門分野を確実に機能させることを可能とする仕組みを構築, (3)学生・教員へのワンストップサービスの実現,(4)コミュニケーションループの確保,(5) 教員の権威的地位に負けない組織作り,の5つである。先行研究や様々な理論,自己の経験を 踏まえて発展させ,我が国の大学におけるeラーニング活用に向けての課題である「マネジメ ントの不在」や「支援体制の不備」の両方を解決するための支援組織体制モデル「大学eラー ニングマネジメント(UeLM)モデル」 (以下, 「UeLM モデル」とする)を提案した。UeLM モデ ルの表現には, 「深い洞察と豊富な情報を得ることができ,何を問題意識として持っているか ということを,より深く,多面的に捉え ることが可能になる」とされるリッチピクチャー手法 を活用した。 第 4 章では,第 3 章において提案した UeLM モデルを仮モデルとし,この UeLM 仮モデルに基 づいた e ラーニング支援を試行し,その結果を受けて修正を加えて本モデルを策定した。そし て,本モデルを用いた e ラーニング支援を実施し,仮モデルと本モデルに対する評価結果を比 較して,本モデルの有用性を示した。さらに,本モデルに基づいたeラーニング支援を,学習 者が社会人学生の場合に実施し,その有用性についても示した。このことにより,モデル開発 研究における形成的評価を 3 回繰り返したことになる。 この実証実験は,2007 年度後期(仮モ デル)と 2008 年度前期(本モデル)において,明治 大学ユビキタスカレッジのeラーニング活用授業(メディア授業)の運営に対して実施した。 明治大学ユビキタスカレッジは,教える側と学ぶ側双方の視点から運営体制の確立を目指し, 「インストラクショナル・デザインに基づく授業設 計」と「万全な支援体制」を重点として取り組んでいる。著者自身がその中核的役割を果たしていたため,実際の人事配置や関連データ の取得が可能だったこともあり試行組織として選択した。仮モデル評価は,試行運用段階だっ たため対象学生の範囲を小さくしたが,確実な本格実施に向けての運用体制の評価を確実に行 うために,専門家については職能別にすべて配置する形で実施した。 評価は,教育システム評価項目を用いて実施した。 この評価項目は,インストラクショナル・ デザインを強く意識しつつも,教育システム運用におけるプロセスを評価する形で設定されて おり,支援組織の効果を検討する指標として適していた。評価情報は,アンケートを中心に据 え,その他に情報システムに記録された履歴を基にした各専門家間の情報流通状況や単位取得 率,成績情報などとした。アンケートは,学生,教員,専門家に対して別々に行ったが,必須 項目は「究極の質問」という手法を活用して「この科目の受講を自分の信頼する人(友人等) に勧めますか?」 (学生の場合)とその理由のみとした。一方で,授業評価には, (1)授業方 法(授業そのもの) ,(2)学生が何を学んだか(学びたいことが学べたか) ,(3)学生がその科目 を好きになってくれたか(学問への興味)の3つを観点とすることが提唱されており,学生に 対しては,これらについての評価結果を加えて考察した。 UeLM 仮モデルに修正を加えた UeLM 本モデルでeラーニング支援を実施した結果,eラーニ ングの活用によって学生に与えた影響としては, 「とても大変だが,学びたいことが学べ,ま た科目も好きになってきた」ということに集約できた。単位取得率や成績分布から,少なくと もeラーニングを活用した授業において対面授業と同等の学習効果は確保できていたことが 分かった。eラーニングを活用した際の課題を考慮し策定した支援組織体制である UeLM モデ ルを策定・修正し,運用したことにより,情報流通の流れに変化が生じ,その結果として専門 家がそれぞれの職能に特化した活動に集中できる体制が整い,またそれぞれの専門家間の協業 体制が確立できた。その恩恵を受けて,教員負荷などのために困難であった教育活動を取り入 れることに成功し,授業内容の見直しを行えたこと,eラーニング特有のデメリットとしてよ くあげられるコミュニケーションの希薄化などへの対応の糸口となったことも示唆された。高 等教育機関においてeラーニングを活用した授業が定着しない原因といわれている「マネジメ ントの不在,支援体制の不備」への対応が可能なモデルとして有益な枠組みが構築できた。ま た,学習者が社会人学生であっても,UeLM モデルは,有益であることが明らかとなった。 第 5 章では,第 4 章で 策定した UeLM モデルと国内大学の事例を比較し,各大学の運営組織 体制の特色を捉え,支援組織体制のあり方について考察し,改善点を明らかにした。これらの ことをとおして, UeLM モデルが各大学の運営組織体制の診断ツールとしても有効であることを 示した。このことは,運営組織を整備することで,eラーニングを活用した授業の効果が高ま る可能性を示唆している。 本事例分析の目的が「このモデルを診断ツールとしても活用できるか,有効か」にあったた め,国内の大学においてeラーニングによる授業展開を積極的にかつ大規模に行っている大学 から,国立・私立,通学制・通信制,営利大学・非営利大学のバランスを考えて協力を依頼し, 協力が得られた 6 校を検証の対象とした。具体的には,熊本大学(大学院を含む) ,青山学院 大学(e ラーニング人材育成研究センター) ,早稲田大学(人間科学部 e スクール) ,信州大学 (大学院工学系研究科・情報工学専攻) ,ビジネスブレークスルー大学院大学,サイバー大学 である。 協力が得られた 6 大学に対してインタビューを実施し,その結果から,リッチピクチャーを 作成し,UeLM モデルと比較したことで,それぞれの運営組織体制の特徴が明らかになり,課題 も把握することができるようになった。 さらに「大学の文化や形態」 , 「学習者の身分」により, その支援組織体制に変化が生じていることもわかった。そして同時に,求められている「機能 (職能) 」には大きな差がないことも分かった。これは,UeLM モデルで定めている職能が最低 限必要であることを示唆している。 また, 課題がそれぞれ別のところで明らかなになったのは, この機能(職能)の配置,つまりマネジメントによるところが大きいことである。支援組織体 制には,柔軟に変更しつつ,その有用性 を発揮することが求められており, UeLM モデルのよう に機能分化したモデルが必要となる。また,協力大学からは, 「本学にとっても貴重な資料を 作成いただけた」という回答も得ることができ, UeLM モデルが既存組織の見直しにも有効に活 用できることが示唆された。 第 6 章では,UeLM モデルの今後について述べた。様々な高等教育機関のeラーニングを支援 する体制を診断し,UeLM モデルを基盤として様々な特徴を明らかにし,それに呼応する派生モ デルを構築することで,個々の高等教育機関において,効果的なeラーニングを活用した教育 活動を実現するための運営組織体制を構築・改善することにつながると予測した。 第 7 章は,本論文のまとめの章である。UeLM モデルの評価をとおして,eラーニングを活用 した授業において学習効果を上げるためには,組織的な支援体制の確立が重要な要素となるこ とが明らかとなった。ただ,組織的な支援体制を作ることのみで効果が上がるわけではなく, その体制を動かすための職能 (機能をきちんと動かす人) が重要である。 UeLM モデルは, 現在, 困惑の中にある高等教育機関にとっての e ラーニング実践の道しるべになることが期待されて いる。そのためには, UeLM モデルの職能を維持しつつ,一部システム化を含めて簡易的にそしてコストを抑えた形で実施規模を拡大しながらも同じ機能をどのように実現させていくべき なのか,そしてどのようにこの組織的な支援体制を機能させる専門家を育成し活用していくべ きなのか等,研究を続けていく必要がある。さらに, UeLM モデルは「職能」から成り立つも のであるから,日々変化する教育にも柔軟に対応することができ,継続的に効果的な教育改革 を実現できることが推察できるが,そのことについても実証していく必要がある


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教授システム学専攻の公開科目でIDの基礎を学習できます。おすすめ科目は以下です。
・基盤的教育論
・eラーニング概論

謝辞

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