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論文(博士論文)に属する文献一覧 (12件)

  • リンク ルー ペトラス ウィレム (2020)日本の高等教育における文化的知能(CQ)開発のための教育デザイン.熊本大学大学院 社会文化科学研究科 教授システム学専攻 2019年度提出博士論文▼
     オンライン学習の拡大と利用の増加は、世界中の組織に影響を与え続けている。教育のグローバル化は異なる文化と学習の伝統を結びつけ、オンライン学習グループ の多様性は増している。多くの点で、テクノロジーは教育の支援パートナーとして成功している。しかし同時に、提供されているテクノロジーは豊富になる一方で、 それをサポートするための適切な教育法の不足に見られる格差が増大しつつある (Alonso, López, Manrique & Viñes, 2005)。これらは教育の根本的な課題であり、 確立された学習の伝統にテクノロジーの進歩を組み込むことで有意義な学習を作成することに関心がある教育設計(ID&T)の役割が注目されている。また、教育には文化教育の学習の文化的感受性と適切性だけでなく、オンライン学習者の異文化間 コンピテンシー(ICC)も考慮することが重要とされている(Parrish & Linder- Vanberschot, 2010; Rogers, Graham & Mayes, 2007; Clem, 2004 )。 このプロジェクトでは、ICC を育成するために必要な要素を設計および開発するために、ID&T の応用としての構造的学習に焦点を当てて、これらの隣接する問題をまとめた。この研究では、文化的知性(CQ)の成長に焦点を絞った教育法を設計し、 適用することを目的とした日本の大学の学部生による 3 年間のプロジェクトの反復フェーズを報告した。プロジェクトは、逐次接近モデル(SAM)に依拠した多段階 の混合メソッド設計を特徴とする探索的アクション研究アプローチを採用し、8 つの基礎となる研究ベースの反復サイクルで 5 つのフェーズを進めた。 調査結果は、全体として、ICC の分野に ID&T を適用することにより、CQ を「どの ように」開発できるかを理解することに成功したことを示唆している。さらに、調査フレームワークは、スマートデバイスとオンラインテクノロジーを活用したブレ ンド型大学コースの反復設計と実装に成功し、ICC のより統合された教育法を開発 するという目的をサポートしたことが示された。研究の制約は、キャンパス内の限 られた文化的多様性と小さなサンプル数に起因しており、他にも拡大しつつあるテクノロジーによる支援法とその問題にも関連している。この研究は、21 世紀の多様性に対する学習パラダイムの開発における ID&T の重要な役割を強調し、学習管理 システムや適応的学習、あるいはオンラインシミュレーションやゲームを含む ICC の教育法の分野における将来の研究を示唆した.
  • リンク 天野慧 (2020)習得主義に基づいた研修設計を支援する手法の開発-デジタルバッジの活用に着目して-.熊本大学大学院 社会文化科学研究科 教授システム学専攻 2019年度提出博士論文
      詳細はありません。
  • リンク 石田百合子(2020)国立高等専門学校機構 におけるアクティブ・ラーニングの組織的取組みに関する研究.熊本大学大学院 社会文化科学研究科 教授システム学専攻 2019年度提出博士論文▼
     本研究では,国立高等専門学校機構(以下,「高専機構」)が設置する全国 51 の高等専門 学校(以下,「国立高専」)各校の,組織的で継続可能なアクティブ・ラーニング(以下,「AL」) 推進方法およびその運営のあり方を検討すべく,高専機構の AL 推進実践校の一つ,A 高等専門学校(以下,「A 高専」)を中心に,介入および実践を行った.はじめに,同僚モデルを 適用した AL 推進責任者研修の設計・開発,実践を行い,受講者に受け入れられる研修内容の確立およびデザイン原則の提案を行った.次に,A 高専での全教員が担当するプロジェク ト学習(以下,「PBL」)科目の開講準備段階において,教育の質を保ち,教育効果を高めるための教員向け授業設計・運営ガイドブックおよびワークシートを開発し,その効果と有効性を検証した.最後に,A 高専の組織的な AL 推進活動へ組織の一員として関与した筆 者自身を研究対象とし,対話的な自己エスノグラフィによる記述的分析を行い,AL 推進活動の「支援者」としての様相と果たした役割を明らかにした. 第1章では,本研究の背景,目的について述べた.初等・中等教育,高等教育において AL 導入が進み,それに関連する教員研修やファカルティ・ディベロップメント(以下,「FD」) が実施される機会が増えている.しかし,これらの実施に伴うさまざまな問題点も生じている.国立高専の場合,教員持ち回りの委員会組織が FD を担っており,各大学の教育開発センター等における実践をそのまま適用するのは難しい.本研究の目的は,国立高専各校における組織的で継続可能な AL 推進方法およびその運営のあり方を提案することである. そのため,以下の3点に関する実践および検証を行う. 第一に,同僚モデルを適用した AL 推進責任者研修の設計・開発,実践を行い,国立高専 各校の AL 推進責任教員に受け入れられる,研修内容の確立およびデザイン原則を提案する. 第二に,A 高専の全学プロジェクト科目の開講準備段階で,海外文献から整理したサービス・ラーニング(以下,「SL」)の原則・基準をもとに,教育の質を保ち,教育効果を高めるための教員向け授業設計・運営ガイドブックおよびワークシートを開発し,授業支援ツ ールとしての効果および有用性を確認する.第三に,A 高専での約4年間の筆者の経験についての自らの語りを題材に,自己エスノグラフィによる分析を行う.AL 推進活動の「支援者」の様相と果たした役割を明らかにし,組織的で継続可能な AL 推進活動に必要な組織として持つべき仕組みや機能を提案する.さらに,教育改善や学校組織に研究者が関与する際,実践研究や開発研究に加え,研究者自らを研究することの有用性を検証する. 第2章では,AL の定義と AL を促すための教育方法やその分類,FD の定義を確認し, FD 組織化や AL 推進の関連施策の展開を概観した.次に,大学・短大等における FD および AL 推進の現状および課題の文献調査を行った.ワークショップ等による FD の実施は増加したが,教員の参加率は低い状況が続いており,形式化・形骸化が指摘されている.ま た AL 導入の問題点として,不十分な授業設計や学習形態の偏重による学習効果への影響,個々の教員の「教育観」の表出が,組織的な AL 推進を妨げる場合があり,国立高専でも同様の課題を抱えていることを示した.国立高専の場合,法人(高専機構)単位と各校単位の 2 種類の FD が存在する.各校では教員持ち回りの委員会組織により FD が実施されているが,中等教育と高等教育がカバーする年齢の学生を受け入れることでの校務負担の多さも影響し,計画的で継続的な AL 推進が難しい状況にある.その一方で,主に校務等を通じて国立高専間の教職員の交流が盛んであるという,独自の特徴を有することがわかった. 第3章では,前章で挙げた課題の解決策を検討するため,授業設計および教育方法に関 する理論,FD の機能・構造および組織化に関するモデルを幅広く概観した.AL 導入で生じている問題には,ID 理論の適用が有効である.しかし ID 理論の数は膨大であり,組織的な導入をするには,AL に関連する最低限の内容を絞り込む必要があることがわかった. またA高専で開講予定のPBL科目は,同校で既に行われている地域貢献活動を着想として おり,SL による教育方法を適用できる可能性があることがわかった.そこで海外文献調査 から,SL の設計段階で押さえるべき原則・基準を整理した. FD の方法論および構造モデルの理論,研究の動向を調査した結果,同僚モデルの考え方を適用することが,FD の形式化・儀式化や,委員会組織での AL 推進の課題を軽減できる可能性があることがわかった.しかし,同僚モデルにおける FD 担当者の役割や求められるスキルについて,記述されたものは少ない.そこで,企業等の組織での人材開発および個人のキャリア形成支援の動向を調査し,自己決定支援を重視するキャリアコンサルタント の役割やスキルが,FD 担当者にも類推して適用できる可能性があることがわかった.最後 に,教育改善,学校・教員組織に関わる介入アプローチ,研究方法やその動向を調査した. その結果,参与観察を基本とするもの,現場の改善と理論の生成を目指すもの,特定の状況の改善を目指すもの,そして研究者自らを研究対象にしたものがあることが示された. 以上より,同僚モデルをベースに,ID およびキャリア形成支援を中心とする人材開発の観点を踏まえ,それぞれの実践および検証で適用する理論や研究方法を選択した. 第4章では,同僚モデルを適用し,国立高専各校の AL 推進を担う教員自身が受け入れ, さらに自らの勤務校で実践できる AL 推進責任者研修を設計・開発した.また本研究の成果として,FD 専任教員や教育開発センター等の配置が難しい小規模校での AL 推進の課題を 整理し,更なる実効性を高めるための AL 推進責任者向け研修のデザイン原則案を提案した. 第5章では,A 高専の全教員担当の PBL 科目の開講準備にて,以前より同校が実施する地域貢献活動について,海外の SL 文献から整理した設計段階で押さえるべき原則・基準の 分類に照らし,不足する教育的要素を同定した.これらの要素をもとに教員向け授業設計・ 運営ガイドブックおよびワークシートを開発し,その有用性を確認した. 第6章では,A 高専での約4年間の筆者の経験を,立場の異なる2種類の対話者を設定した自己エスノグラフィにより回顧的にふり返り,記述的に分析した.その結果,「支援者」 の役割の変遷とその理由が時系列で明らかになり,FD の各種モデルや教育改善,学校・教員組織に関わる研究アプローチとの比較が可能になった.また「支援者」は学内の状況にあわせて,役割,発揮するスキルや学内での立ち位置を柔軟に変化させる必要があることが明らかとなった.教職員に同様の役割を求めた場合,時間的・心理的負担を生む可能性があるため,学内の仕組み(機能)や教職員の役割(役職,階層等)にどう位置づけるかの案を示した.最後に,介入した研究者が自らの経験を対話的な自己エスノグラフィで記述的に分析することは,実践段階では示すことが難しい,混沌のなかで変化し続ける現場 の状況や,自らの特性も含め,当時の実践や現場への影響要因を表出させる一手段となり うることが確認できた.これらと実践研究や開発研究を組み合わせることで,他の現場で同様の実践を展開する際の参考情報としての信頼性や有用性が高まる可能性が示唆された. 第7章では,第4章から第6章までの実践・検証結果を,研究目的に照らし合わせて考察した.また今後の課題と展望として,AL 推進責任者研修の対象者および内容の拡張また は見直し,全学 PBL 科目の授業設計・運営支援ツールの改善検討,教員のキャリアステー ジまたは階層別(職階別)に応じた FD マップの検討,継続的な教育改善活動を外から支える存在および高専機構の本部機能の見直しの必要性を示した. 以上のことから,高等教育における AL 推進,教員の能力開発および教育工学分野に関し,以下の3点の貢献ができたと考える. 1)高等教育機関の小規模校の AL 推進責任者向け研修およびデザイン原則の提案:同僚モデルを適用し,国立高専各校の AL 推進責任者向け研修の開発,実践および研修設計のデザイン原則を提案した.本研究の成果から,教員持ち回りの委員会組織で AL 推進や FD 運営を行う規模が小さい高等教育機関の AL 推進,FD 担当教員に受け入れられる AL 推進責任者研修の開発が可能になった. 2)全学 PBL 科目の質保証および教育効果を高める支援ツールの提案: 海外 SL 文献から整理した設計段階で抑えるべき原則・基準をもとに,全教員で担当する PBL 科目の開 講準備段階での授業設計・運営支援ツールを開発し,その有用性を示した. 3)教育改善・学校組織に関する研究フレームの提案:多くの教育改善・組織改善に関する研究方法で用いられる実践研究,開発研究に加え,現場に介入する研究者自身を研 究対象として分析・考察を試みるという研究のフレームワークを提案した.実践研究,開発研究が実施された現場の状況や,介入した研究者の特性も記述的に示せることで,他の現場で展開する場合のヒントになる.また研究者自身の資質向上や介入現場の今 後の改善方向性の可視化にも活用できる.
  • リンク 下多(桑原)千幸(2018)進路選択自己効力向上のためのキャリア教育科目のデザインに関する研究.熊本大学大学院教授システム学専攻 2017年度提出博士論文
      詳細はありません。
  • リンク 仲道雅輝(2018)高等教育機関で活用できるeラーニング普及推進モデルの構築に関わる実践研究.熊本大学大学院教授システム学専攻 2017年度提出博士論文
      詳細はありません。
  • リンク 及川義道(2017)学生間の教え合いを活性化する類題生成・演習機能システムの開発研究.熊本大学大学院教授システム学専攻 2016年度提出博士論文
      詳細はありません。
  • リンク 中嶌康二(2014)学習意欲を高めるARCS モデルの拡張と実践利用に関する研究.熊本大学大学院教授システム学専攻 2013年度提出博士論文
      詳細はありません。
  • リンク 加藤泰久(2012)フロー理論に着目した学習教材・学習環境の再設計支援手法に関する研究.熊本大学大学院 社会文化科学研究科 教授システム学専攻 2012年度提出博士論文▼
     本研究では, 教授者・教材設計者に対して,学習教材・学習環境の再設計( 改善 ) に関 する活動 を 支援する ために ,フロー理論に着目した再設計支援 フレームワークを提案し, フレームワークの活動の中心となる フロー理論適合度チェックリスト を 具体的に 提案 した. また, フレームワークの実現可能性を検証するために,プロトタイプシステムを構築し, 初期形成的評価を実施した.次に フロー理論適合度 チェックリストの 評価 を , 形成的評価 のプロセスを通して実施した. 予備実験,専門家レビュー,評価実験を通して,フロー理 論適合度 チェックリスト の信頼性 と感度を検証した. 第 1 章では, 本研究の背景,目的について 論じた. 初等・中等教育及び高等教育におい て,また,eラーニングを利用した学習環境においては,学習意欲に関する課題があるこ とを示した.一方, ポジティブ心理学から始まった フロー理論が, 様々な領域での応用が 進展しつつあり ,教育分野でも応用研究が始まって おり, フロー理論の背景と 教育・学習 分野での 応用研究の動向 についてまとめた . 本研究の目的は,学習意欲に関する課題を解 決するために,フロー理論の考え方を教育分野に適用することである. 第一に,フロー理 論の研究の現状を把握し,教育分野での 応用研究の 内容を把握す るために,フロー理論研 究の文献調査を行い , まとめ ることで,国内でのフロー理論研究 の 推進に貢献 すること. 第 二に,教授者及び教材設計者のためのフロー理論に基づく学習 教材 ・学習 環境 再設計の フレームワーク の提案を行う こと .第三に,上記の フレームワーク を実現するためのプロ トタイプシステムの開発を行い, その実現可能性 を 検証すること. 第四に,本研究で提案 する フレームワーク の中核となる, 教授者・教材設計者のための, フロー理論適合度チェ ックリストの信頼性 ・感度 を検証する こと . 以上が研究目的である. 第 2 章では, フロー理論に関する研究の動向 と 調査 ・分析 を行った. その結果, フロー 理論に関する研究がここ十年急速に増加していることがわかった. フローの定義,フロー 状態のモデル化の研究,フロー理論の応用研究の文献調査を実施した. それらの研究の中 でも特に, フロー経験の 評価に関する研究の詳細な調 査を行い,海外では フロー経験の評 価手法として ESM 法 ( Experience Sampling Method ) が主に利用されているが,国内では, 質問紙法 を利用して, フロー経験の評価を行っている 研究が多いこ とを示した.また,海外では,思考に関するフローの研究が多いが,国内では身体に関するフローの研究が多い ことも合わせて示した. また,フロー経験の評価指標に関する研究についても調査を行っ た. 次に , フロー理論 の教育分野・学習分野への応 用研究の調査を行った. 学習分野への 応用 研究 については, 学習者の視点からの, 教室内での応用だけでなく,オンライン環境 への適用研究も始まっていることを示し た.また, 感情伝播の先行研究の調査から, 教授 者の視点で , フロー経験が 教授者から学習者に 伝播する可能性があることを示した. また, フロー理論を組み込んだ学習モデルの文献調査を行い,新たなフレームワークを提案する 際 には, Kolb の経験学習モデルを基礎とするのが妥当であることがわかった. 第 3 章では, フロー理論に基づく学習環境・学習教材再設計支援のフレームワークを提 案した.フレームワーク は, フロー理論適合度チェックリスト,学 習環境改善の提案,実 環境での実践,実践結果のフィードバックの記述 ,の 4 つの活動 を含む . 利用者が利用す る毎 に データベース の内容 が 増加す る仕組みを提案し , フロー経験についてのデータベー ス及び実践についてのデータベース に適用した. また, フロー理論初心者 が フロー理論の 初歩を 学ぶことができる ,フロー理論入門教材 等 を 組み合わせる ことを提案した. 学習教 材・学習環境が フロー理論 に適合しているかどうかをチェックするための, 本フレームワ ークの中核となる, フロー理論 適合度チェックリストとして, 15 のチェック項目を含むチ ェックリスト を 提案した. 第 4 章では, 第 3 章で提案したフレームワーク の実現可能性を検証するために プロトタ イプシステムを構築し,初期形成的評価を行った. Moodle 上に, 拡張モジュール等を利用 して全ての活動を実現した.また,多様な知識・経験を持つ利用者 が同じように利用でき る ようにする ために, 3x3 のマトリックス型のポータルサイトの入口と,情報の詳細度が 異なる 3 種類のフロー理論適合度チェックリストを構築し, 初期形成的評価の結果, 様々 な学習教材・学習環境 の チェック に対応可能であることを示し た.また プロトタイプ上の ユーザインタフェースも有効に機能 することを 合わせて 示した.第 5 章では, フロー理論適合度チェックリストがeラーニング教材に 適用 可能かどうか の 評価を 実施した. まずは,評価者 が共通で評価できる ,評価用のeラーニング教材を 開 発し,いくつかのポイントとなる 活動の 要素を その教材から取り除いて派生させた 2 種類の教材と合わせて,合計 3 種類の教材を開発 した.次に,予備実験を実施し,実験条件, チェックリストの課題等を明らかにした上で,専門家レビューを実施した.その結果,チ ェックリストの評価 指標 の大幅な見直し, チェックリストの表現等の改善を実施した. ま た,各教材に対する専門家 の評価 値を確定した. 次に, 異なる評価者が同じチェックリ ス ト で改善すべき点を検出できるかどうか,つまり 評価者間で 評価が一致するかどうかの チ ェックリストの 信頼性の評価 , 及び,チェックリストがどの程度の 教材の 内容の違いを検 出 できるの か ,いわゆるチェックリストの感度の評価 , を実施し, 実用上 問題ない ことを 示した. 第 6 章は, 第 2 章から第 5 章まで を 考察 し,今後の 課題 につい ても考察 を行った . フロ ー理論に関する研究動向について 述べた後,フロー理論適合度 チェックリストを基 にした 学習教材・学習環境再設計支援 フレームワークの 実現 可能性 の検証 , フロー理論適合度チ ェックリストの信頼性・感度 の 評価 結果 等 を受け て 考察 し た . 以上から, 以下の 3 点 に関して ,特にフロー理論の学習・教育分野への応用研究に貢献 できたと考えている.また,本研究を通して, フレームワークが実現可能であり, フロー 理論適合度チェックリストが 有効 である ことを示した.国内,海外における,フロー経験の評価に関する研究及びフロー理論の学習・ 教育分野への応用研究の動向を明らかにした.  教授者・教材設計者 が 学習教材・学習環境 を 再設計 する際に 利用 する 支援 ツ ールとして,フロー理論に基づく 再設計支援 フレームワークを提案し ,実現 可能性を示し た.  本 フレームワークの中核を 成すフロー理論適合度チェックリストを開発し, 教授者 ・ 教材設計者が,学習教材・学習環境がフロー理論に適合しているか どうかをチェックすることで, 学習教材・学習環境 再設計( 改善 ) のヒ ント を得る ことができる ことをめざし , フロー理論適合度 チェックリストの 信頼 性・感度を検証 し ,有効性を示し た
  • リンク 天木(高橋)暁子(2012)「学習課題分析に基づく自己主導的な学習を支援するeラーニングシステムモジュールの開発研究」『熊本大学大学院 社会文化科学研究科 教授システム学専攻 2011年度提出博士論文』▼
     本研究 は, 自己主導学習スキルの獲得の基盤となる,自己主導的な学習の支援を可能と する統合的な e ラーニング環境の構築を 目指した研究である. 自己主導学習スキル とは, 学習内容の選択,学習方法の選択,進捗管理(自己評価)といった スキルである. 自己主 導学習スキル は,自己主導的な学習環境で学習を継続することでこそ向上すると考えられ る.そこで, インストラクショナルデザインにおける学習者制御の知見を踏まえて,「学習 者に選択権をゆだね,システムからは選択の際のアドバイスを与えることにとどめる」 こ とが可能な 自己主導的な 学習環境を実現するために ,学習課題分析に基づく 3 つ の ツール の開発と有用性の検証を行った. なお, 3 つの ツール は 最終的にあらゆる LMS ( Learning Management System ) で動作することを目指して , モジュール として開発した . 1 つめのツールは, 学習者対象の学習内容選択支援ツール LCM ( Learner's Controlling Map ) である. LCM は ,自己主導 的な 学習を支援する学習課題構造の表示と進捗状況の可 視化,ならびにアドバイスの提供等の機能を LMS に 付加することができる . 学習課題構造 の表示とは,学習者に課題分析図を示すことで,学習項目間の関係性を直感的に把握させ ることを狙うものである. e ラーニングシステムにおいて, 系列化された目次が提示される 場合,どの学習項目から学習してもよい箇所があったとしても,直列に表示されるので学 習者にはわかりにくい.しかし LCM では項目が並列に表示されるので,どれを選択しても よいことが伝わりやすい. 進捗状況の可視化とは,学習項目を色分け表示することである. LCM 内の各学習項目は,小テストの成績と,学習課題構造に応じて 5 色で表示した . 進捗 状況が可視化されていないシステムに比べ, LCM の方が学習者は何がどこまでできている かを把握しやすいと考えられる. また,アドバイスの提供とは, 学習者が LCM 内 の アドバ イスボタンをクリックしたとき,学習順序のメッセージ を提示する機能である.ただしあ くまでアドバイスの提示にとどめたものであり ,学習者の進捗に合わせてシステムが自動 的にアドバイスを提示する機能は実装し てい ない .この ように, LCM は学習者が実際にど の項目を選択するかは強制しないが, 学習課題構造の表示と進捗状況の可視化の 2 つによ って,学習者自身による「 次に何を学ぶか(学習内容)」の選択を効果的に支援することを 目指した . さらに, ドラッグ操作で図の移動や拡大・縮小ができる機能などを付加し,操 作性にも配慮した. 学習 者は LCM の以上の機能を参考にし,最終的に自分が学びたいと思 う学習項目をクリックすることで,選択した学習項目の教材を表示する. 学習者による形成的評価の結果, 操作性に大きな問題がないことが分かり,常に課題分 析図が表示され,構造の上下関係を把握できること,色によって進捗状況が直観的に把握 できることに関して アンケートで有用性が確認できた. 以上から , LCM が持つ 学習課題構 造の表示と進捗状況の可視化 によって,学習項目の選択を効果的に 支援できていることが 示唆された. さらに 副次的な効果として,学習意欲の向上も示唆された 2 つめのツールは, LCM の追加機能として開発した 事前・事後テスト モジュールである. 事前・事後テストモジュール は , 学習課題構造 に基づいて出題制御をするネットワーク型 モデルの 適応型テスト である.ネットワーク型モデルの適応型テストの 能力推定における 予測効率の良さは先行研究で明らかであるため,本研究では能力 推定 よりも学習支援を主 目的とした.具体的には 学習開始時および終了時にテストを実施し, テスト後 のレビュー 画面で , フィードバックとして テストの 成績に応じて色分けされた LCM を 提示することで , 学習者自身が 「何ができて,何ができないか」 を把握 する 「 自己評価 」 の支援 を狙 った . 学習者による形成的評価の結果 , 学習前に評価をし, テスト後のレビュー画面で表示さ れる LCM によって学習者自身が修得箇所と未修得箇所を把握できるため, 効率よく学べる 点に関して学習者アンケートで有用性が確認できた. また, LCM によって学びたい学習項 目を素早く表示できる点も有用だと考えられていることがわかった. 3 つめのツールは, 教授者対象の 課題分析図作成 GUI ツール( LCM エディタ ) である. LCM エディタを用いれば, LMS 上で マウス操作によって 学習コースのセクション構造を 明らかにする課題分析図を作成でき, LCM ならびに事前・事後テストモジュール と連携す ることで学習者の自己主導的な学習を支援できる. なお, 本研究が対象とする教授者とは, 課題分析手法を知らないが,科目内容に関しては専門的知識を有する者である. よって本 研究では, このような科目内容の専門家が, LCM エディタを用いて LMS 上にある既存 の 学習 コースの適切な課題分析図を作成できることを目指した . そこで,課題分析図の作成 方法を知らない 教授者 のために, 作図中に表示される 自動メッセー ジ と,課題分析図の例 などを含んだ詳しい情報を提示する ヘルプボタン の 2 つのアドバイス機能を付加した. な お ,アドバイス機能において,どのようなタイミングで,どのような情報を提供するべき か,また利用者がどこでつまずくかについては,形成的評価の結果をふまえて考察するこ とと した . 形成的評価の結果,インターフェースの好みに個人差があるものの, 被験者 全員が短時 間で課題分析図を作成でき,操作性に大きな問題はないことが確認できた. さらに本研究 の対象者である科目内容の専門家が,事前に著者が用意した評価基準を満たす課題分析図 を作成したこと から, LCM エディタ を用いて適切な課題分析 図 を 作成できること を 確認で きた. よって, LCM エディタ を用いて作成した課題分析図を LCM ならびに事前・事後テ ストモジュール に適用させる ことで,学習者の自己主導的な学習を支援できると言える. また副次的効果として,教授者間で課題分析図を示しながら教授設計について議論するこ とで,既存の e ラーニングコースの改善に役立つことが示唆された. さらに 科目内容の専 門家にとっては, 学習項目間の上下関係よりも,最終的な学習目標の設定や,学習項目の 粒度の設定について支援を行うとより使いやすくなることが示唆された本研究で開発した以上のツールは,国内外で広く利用されている LMS である Moodle へ の実装を行なった.ツールの主要部分は Adobe Flash8 および Action Script2.0 で開発した. Moodle 以外の LMS に移植する際には, LMS 側の要件として, (1) 学習コース内でセクシ ョン構造を持つこと, (2) セクションごとの評価が可能であること, (3)API が利用できる, も しくは既存データベースの構造が明確でアクセス権限があること, (4) モジュールによる 機能拡張が設計されていることの 4 点が必要だと考えられる. (1) について は, Moodle の学 習コースは,セクションという単位で小分けにし, 1 つのセクション内にテキストや小テス トなどの複数コンテンツを保持することが可能であった.そのため,学習コース内の構造 関係を課題分析図で表現するということは,セクション間の構造関係を明確にすることを 意味する. よって, 学習コース内にセクション構造を持ってい ることが LMS 側の要件とな る . (2) につい ては, LCM は,各セクションに 1 つずつ配置した小テストモジュールを修得 状態判定に用いている. よって, LMS 側の要件として,セクションに関連付けた評価機能 を持っている必要がある. (3 ) について は, 成績情報などのデータを読み書きする必要があ るため, 既存のデータベース構造が公開で あるか , API が用意されていることが必要とな る. (4) については, モジュールやプラグインといった機能拡張が設計されていない場合, 本研究で開発したツール の実装は困難であることが予想される. 以上の要件を満たす LMS であれば, LMS の仕様に準じてデータ入出力スクリプト ( getStructInfo.php, setStructInfo.php, getNodeInfo.php, setNodeInfo.php ),およびブロ ックモジュール用プログラム( block_course_sections_struct.php, config_instance.html ) を修正することで 実装可能である . したがって,一般的な LMS のへの付加機能として自己 主導学習支援の機能を広く一般に供することが可能になったと考えられる. 以上から,次の 3 点について 自 己主導的な学習の支援を可能とする統合的な e ラーニン グ環境の構築 に貢献できたと考えている.  自己主導的な学習支援環境においては,学習者制御にもとづく e ラーニングシステ ムのアドバイス機能の一つとして,構造図つきの進捗 (成績) 表示機能が有用であ ることを 学習者による形成的評価で確認した .  学習者対象の 学習 支援ツールと連携した,教授者対象の課題分析図作成支援 GUI ツ ールも開発したことで, 教授者は 自己主導的な学習を狙った e ラーニングコースを 設計・ 開発 しやすくなった.  開発したすべてのツール は, LMS の拡張 モジュール として開発したため,現場です ぐに利用可能である
  • リンク 宮原俊之(2011)「高等教育機関におけるeラーニングを活用した教育活動のための効果的な支援組織体制に関する研究」『熊本大学大学院 社会文化科学研究科 教授システム学専攻 2010年度提出博士論文』▼
     現在,高等教育には「教育(活動)の多様化」に対応するために「教育改善(見直し) 」を 行うことが求められているが,その一つの方法として,eラーニングを活用した効果的な教育 活動の実施に期待が寄せられている。本研究では,eラーニングを活用した教育活動を実現す るために必要な支援組織体制モデルを提案し,実践場面での検証と事例分析をとおして,その 効果・有用性を検討した。その成果として,教育活動におけるeラーニングの効果的な活用の モデル化を目指した。 本論文は,7 章からなる。 第 1 章では,本研究の背景,目的,並びに研究方法について論じたほか,用語の定義を行っ た。文部科学省が多様なメディアの利用による授業実施を認めてから,高等教育におけるeラ ーニングの活用は確実に普及してきているが,それを効果的に活用できているという事例はほ とんど報告されていない。 その一方で, 文部科学省中央審議会は, たびたび高等教育機関に「教 育活動の多様化」への対応を求めており,この実現方法の一つとして,eラーニングは大きな 期待を背負っているが,現在のような危機感を感じている教員や興味のある教員の手探り状態 では,限界がある。そこで本研究では,この現状を打破するために,高等教育機関の構造的な 問題とeラーニング特有の問題を明らかにした上で,支援組織体制に着目し,どのような体制 を整備することで,高等教育機関においてeラーニングを活用した効果的な教育活動を行うこ とができるのかを明らかにすることを目的にした。研 究方法としては,まず,先行研究から高 等教育機関の構造問題とeラーニング特有の問題点, および, 海外事例について調査・整理し, 高等教育機関における効果的なeラーニングの活用には支援組織体制が重要であることを示 した。その上で,支援組織体制のモデルを提案し,3 度にわたる実証検証による評価や国内大 学事例との比較をとおして,提案モデルの有用性を示した。 第 2 章では, 先行研究レビューとして, 高等教育機関の構造問題, eラーニング特有の問題, 並びに海外事例の先行研究を調査した。その結果,高等教育機関にeラーニングによる教育が 定着しづらい原因の一つとして,大組織における経営や小組織における協調性など,高等教育 機関の構造的な問題があること,また,実践としてのeラーニングが定着するためには,組織 の人材構成や組織の意思決定過程などの再考が必要となることがわかった。そして,eラーニングを活用した教育活動(教育改革)を効果的に実施するためには,教育活動を構造化し専門 家の配置と役割の分担が重要であることも明らかとなった。ただ,現実的には,アメリカのよ うに大学におけるeラーニングを支える支援体制が確立され役割が明確になっている国とは 違い,日本の大学にはeラーニングに関する専門家の雇用実績が少なく,それが一部の教員の 負荷を高めることになり,活用を阻害していた。我が国の大学における e ラーニングの組織的 な支援体制の確立を目指した取り組みとしては,青山学院大学が発表したADDIEモデルに 準じた形で各フェーズに専門家を配置する「eラーニング専門家 5 職種」があり,この概要に ついても示した。 第 3 章では,第 2 章の最後に示した「e ラーニング専門家 5 職種」をより高等教育機関にお いてeラーニングを利用した教育活動を浸透させるための組織体制を提案するために,次の 5 つの点に着目した。(1)規模の拡大に対応するスケーラビリティの確保,(2)eラーニング専門 家に過重負荷をかけず,専門家が専門分野を確実に機能させることを可能とする仕組みを構築, (3)学生・教員へのワンストップサービスの実現,(4)コミュニケーションループの確保,(5) 教員の権威的地位に負けない組織作り,の5つである。先行研究や様々な理論,自己の経験を 踏まえて発展させ,我が国の大学におけるeラーニング活用に向けての課題である「マネジメ ントの不在」や「支援体制の不備」の両方を解決するための支援組織体制モデル「大学eラー ニングマネジメント(UeLM)モデル」 (以下, 「UeLM モデル」とする)を提案した。UeLM モデ ルの表現には, 「深い洞察と豊富な情報を得ることができ,何を問題意識として持っているか ということを,より深く,多面的に捉え ることが可能になる」とされるリッチピクチャー手法 を活用した。 第 4 章では,第 3 章において提案した UeLM モデルを仮モデルとし,この UeLM 仮モデルに基 づいた e ラーニング支援を試行し,その結果を受けて修正を加えて本モデルを策定した。そし て,本モデルを用いた e ラーニング支援を実施し,仮モデルと本モデルに対する評価結果を比 較して,本モデルの有用性を示した。さらに,本モデルに基づいたeラーニング支援を,学習 者が社会人学生の場合に実施し,その有用性についても示した。このことにより,モデル開発 研究における形成的評価を 3 回繰り返したことになる。 この実証実験は,2007 年度後期(仮モ デル)と 2008 年度前期(本モデル)において,明治 大学ユビキタスカレッジのeラーニング活用授業(メディア授業)の運営に対して実施した。 明治大学ユビキタスカレッジは,教える側と学ぶ側双方の視点から運営体制の確立を目指し, 「インストラクショナル・デザインに基づく授業設 計」と「万全な支援体制」を重点として取り組んでいる。著者自身がその中核的役割を果たしていたため,実際の人事配置や関連データ の取得が可能だったこともあり試行組織として選択した。仮モデル評価は,試行運用段階だっ たため対象学生の範囲を小さくしたが,確実な本格実施に向けての運用体制の評価を確実に行 うために,専門家については職能別にすべて配置する形で実施した。 評価は,教育システム評価項目を用いて実施した。 この評価項目は,インストラクショナル・ デザインを強く意識しつつも,教育システム運用におけるプロセスを評価する形で設定されて おり,支援組織の効果を検討する指標として適していた。評価情報は,アンケートを中心に据 え,その他に情報システムに記録された履歴を基にした各専門家間の情報流通状況や単位取得 率,成績情報などとした。アンケートは,学生,教員,専門家に対して別々に行ったが,必須 項目は「究極の質問」という手法を活用して「この科目の受講を自分の信頼する人(友人等) に勧めますか?」 (学生の場合)とその理由のみとした。一方で,授業評価には, (1)授業方 法(授業そのもの) ,(2)学生が何を学んだか(学びたいことが学べたか) ,(3)学生がその科目 を好きになってくれたか(学問への興味)の3つを観点とすることが提唱されており,学生に 対しては,これらについての評価結果を加えて考察した。 UeLM 仮モデルに修正を加えた UeLM 本モデルでeラーニング支援を実施した結果,eラーニ ングの活用によって学生に与えた影響としては, 「とても大変だが,学びたいことが学べ,ま た科目も好きになってきた」ということに集約できた。単位取得率や成績分布から,少なくと もeラーニングを活用した授業において対面授業と同等の学習効果は確保できていたことが 分かった。eラーニングを活用した際の課題を考慮し策定した支援組織体制である UeLM モデ ルを策定・修正し,運用したことにより,情報流通の流れに変化が生じ,その結果として専門 家がそれぞれの職能に特化した活動に集中できる体制が整い,またそれぞれの専門家間の協業 体制が確立できた。その恩恵を受けて,教員負荷などのために困難であった教育活動を取り入 れることに成功し,授業内容の見直しを行えたこと,eラーニング特有のデメリットとしてよ くあげられるコミュニケーションの希薄化などへの対応の糸口となったことも示唆された。高 等教育機関においてeラーニングを活用した授業が定着しない原因といわれている「マネジメ ントの不在,支援体制の不備」への対応が可能なモデルとして有益な枠組みが構築できた。ま た,学習者が社会人学生であっても,UeLM モデルは,有益であることが明らかとなった。 第 5 章では,第 4 章で 策定した UeLM モデルと国内大学の事例を比較し,各大学の運営組織 体制の特色を捉え,支援組織体制のあり方について考察し,改善点を明らかにした。これらの ことをとおして, UeLM モデルが各大学の運営組織体制の診断ツールとしても有効であることを 示した。このことは,運営組織を整備することで,eラーニングを活用した授業の効果が高ま る可能性を示唆している。 本事例分析の目的が「このモデルを診断ツールとしても活用できるか,有効か」にあったた め,国内の大学においてeラーニングによる授業展開を積極的にかつ大規模に行っている大学 から,国立・私立,通学制・通信制,営利大学・非営利大学のバランスを考えて協力を依頼し, 協力が得られた 6 校を検証の対象とした。具体的には,熊本大学(大学院を含む) ,青山学院 大学(e ラーニング人材育成研究センター) ,早稲田大学(人間科学部 e スクール) ,信州大学 (大学院工学系研究科・情報工学専攻) ,ビジネスブレークスルー大学院大学,サイバー大学 である。 協力が得られた 6 大学に対してインタビューを実施し,その結果から,リッチピクチャーを 作成し,UeLM モデルと比較したことで,それぞれの運営組織体制の特徴が明らかになり,課題 も把握することができるようになった。 さらに「大学の文化や形態」 , 「学習者の身分」により, その支援組織体制に変化が生じていることもわかった。そして同時に,求められている「機能 (職能) 」には大きな差がないことも分かった。これは,UeLM モデルで定めている職能が最低 限必要であることを示唆している。 また, 課題がそれぞれ別のところで明らかなになったのは, この機能(職能)の配置,つまりマネジメントによるところが大きいことである。支援組織体 制には,柔軟に変更しつつ,その有用性 を発揮することが求められており, UeLM モデルのよう に機能分化したモデルが必要となる。また,協力大学からは, 「本学にとっても貴重な資料を 作成いただけた」という回答も得ることができ, UeLM モデルが既存組織の見直しにも有効に活 用できることが示唆された。 第 6 章では,UeLM モデルの今後について述べた。様々な高等教育機関のeラーニングを支援 する体制を診断し,UeLM モデルを基盤として様々な特徴を明らかにし,それに呼応する派生モ デルを構築することで,個々の高等教育機関において,効果的なeラーニングを活用した教育 活動を実現するための運営組織体制を構築・改善することにつながると予測した。 第 7 章は,本論文のまとめの章である。UeLM モデルの評価をとおして,eラーニングを活用 した授業において学習効果を上げるためには,組織的な支援体制の確立が重要な要素となるこ とが明らかとなった。ただ,組織的な支援体制を作ることのみで効果が上がるわけではなく, その体制を動かすための職能 (機能をきちんと動かす人) が重要である。 UeLM モデルは, 現在, 困惑の中にある高等教育機関にとっての e ラーニング実践の道しるべになることが期待されて いる。そのためには, UeLM モデルの職能を維持しつつ,一部システム化を含めて簡易的にそしてコストを抑えた形で実施規模を拡大しながらも同じ機能をどのように実現させていくべき なのか,そしてどのようにこの組織的な支援体制を機能させる専門家を育成し活用していくべ きなのか等,研究を続けていく必要がある。さらに, UeLM モデルは「職能」から成り立つも のであるから,日々変化する教育にも柔軟に対応することができ,継続的に効果的な教育改革 を実現できることが推察できるが,そのことについても実証していく必要がある
  • リンク 市川尚 (2009) 『インストラクショナルデザインの自動化を志向した教材シェル の開発』 熊本大学大学院社会文化科学研究科 2008年度博士(学術)学位論文▼
     論文要旨 本研究では,インストラクショナルデザイン(ID)の自動化を志向した教材シェルを 2種類開発した.インストラクショナルデザインの自動化(Automating/Automated Instructional Design:AID)は, プロセスの一部または全部をコンピュータによって自 動化することを指す.また,AIDを志向した教材シェル(以降, AID教材シェル)は,あらかじめ 理論に従った方略をアルゴリズムとして組み込んでおき,知識をデータとし て登録することで,効果的な学習および効率的な開発を目指すシステムである.本研究で は,特に内容の専門家(Subject Matter Expert:SME)でも利用可能な AID教材シェ ルの開発を行った.
  • リンク 根本淳子(2009)GBS理論に基づくアクティブラーニング教材分析支援システムの研究.
      詳細はありません。


おすすめ情報

教授システム学専攻の公開科目でIDの基礎を学習できます。おすすめ科目は以下です。
・基盤的教育論
・eラーニング概論

謝辞

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